このサイトでは、歴史の闇に埋れている本当に面白い社会派サスペンス映画を紹介していきます。

ブラック・サンデー

 ブラック・サンデー(原題:Black Sunday)は、1977年夏に劇場公開される予定であったが、「上映すれば映画館を爆破する」と実際に映画館の爆破予告がなされたために、政治的理由により日本での公開中止を余儀なくされ、知る人ぞ知る幻の作品となってしまったトマス・ハリス(あの「羊たちの沈黙」の作者)の原作を映画化したいわく付きの傑作作品である。

[ストーリー(あらすじ)]
 ベトナム戦争で捕虜となったマイケル・ランダーは、ベトナム戦争の泥沼による精神的屈辱やトラウマを体に刻み込まれてしまう。そして、戦争が終わり、戦地から解放され、祖国アメリカに帰還した彼を待っていたのは、妻の裏切りと世間からの冷たい視線だった。祖国に裏切られた思いが込み上げるランダーは、静かな怒りを心の中に燃やしつつ、米政府に復讐することを考えるようになる。

 その計画とは、名目的には、米政府によるイスラエルへの武器供与に報復するためであったが、敵対するパレスチナのテロリスト「黒い九月」(ブラックセプテンバー)と結び、「1月12日の日曜日、アメリカ最高の祝典・スーパー・ボウルが行われる巨大スタジアムに爆弾を積んだ飛行船を突っ込ませ、大統領を含む8万人の観客もろとも爆破する」というものであった。

 一方、イスラエル秘密諜報機関(モサド)のカバコフ少佐は、アメリカ国内でのこのテロ活動を察知し、正体不明の男の影を追ってアメリカに渡って来る。さらに米連邦捜査局(FBI)をも巻き込み、ここから、追う者と追われる者の死闘が始まろうとしていた・・・。

ブラック・サンデー [DVD]


 ※実際に爆破予告がなされ、日本で公開中止に追い込まれた幻の傑作作品